【地域情報化の現場から】
【CANフォーラム共同企画】第21回「京都盆地に広がるIT決済ネット『きょうと情報カードシステム(KICS)』」
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| 賑わいに溢れる四条通り |
発端はクレジットカードの手数料の削減と、煩雑な事務処理の合理化を目指し、連携してスケールメリットを出して解決することだった。ITの特質「つながりやすさ」を活かして、事業収益を生み出し、参加個店に分配することでKICSの事業規模は拡大し続けている。京都発地域情報化の最前線を追った。
新しもの好きな京都人が生んだ連携のネットワーク
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| KICSの事務局 |
場所は京都市下京区四条通り。京都駅から地下鉄で一駅のメインストリートだ。ここにKICSの事務局がある。
KICSはクレジットカード決済の一括処理を目的とするITネットワークを運営する任意団体だ。ITを活用し京都盆地の個店をつなぎスケールパワーを生み出すことで、クレジットカードの加盟店手数料削減を実現した。1992年の発足時は8商店街380店でスタートしたが、その後さらに取扱い事業も増え、業績も順調に伸び、2005年現在での参加個店数は、44組合1300店舗にまで拡大した。
商店街だけでなく、大型百貨店や同業種組合も参加し、京都市のほか長岡京市などにも広がる、非常に広域なITネットワークだ。
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| KICS代表幹事の高橋亮太郎さん |
1998年には全国で初めて、デビットカードシステムの運用を開始した。現在は、VPN(仮想私設網)ルータでセキュリティーを確保しながら、ADSL(非対称デジタル加入者線)回線というオープンネットワーク上にcat(クレジット認証端末)決済システムを構築している。これもまた全国初の試みだ。
KICS代表幹事の高橋亮太朗さんは「京都は古い都やけど、皆あたらしもの好き。新しいものだったら何でも挑戦する。KICSも同じですよ」と語る。
共通の悩みを解決するための基盤づくり
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| KICSの頭脳、世話役の樋爪保さん |
樋爪さんは早稲田大学理工学部修士課程を卒業後、創業者の立石一真氏を慕い、ベンチャー企業のオムロンに入社する。主に銀行ATMネットワークを担当していた。「仕事柄、技術には強かったし、ベンチャー精神も含めて当時の経験が今に活きているのは事実」と語る。
33歳の時、実家の服飾店を継ぐために退社、家業に専念することになる。今でこそ1300の個店が結びつく巨大ITネットワークができあがったが、当初は何となくそれぞれが鎖国しているような状態で、個店間、商店街間のつながりはなかったという。
そこで、まず個店が共通して持っている悩みを探そうと近隣から声をかけていった。「中小零細個店の共通の悩みは事業コスト。皆をつなぎ、スケールパワーを生み出すことでコストを削減しようと考えました。ITは多くの個店をつなぐための手段だったんです」。
KICSの狙いは参加個店のメリットをとことんまで追求し、収益を公平に分配することであり、それこそが、KICSの事業拡大の秘訣だという。スローガンだけでは1年しかもたない。ビジネスモデルを確立することが重要だった。
「KICSは得られた事業収益を参加個店と参加組合に分配しているが、この分配の比率設定が難しかった。組合への分配を多くすれば、個店さんからは結局組合のためのものかと思われるし、個店さんばかり優遇すると組合は面白くない。だから、このビジネスモデルをつくるところは頭を悩ませましたし、苦労しました」。その悩みに悩みぬいて考案されたビジネスモデルがKICSの成長を支えている。
「京都では100年、200年続く老舗さんがオピニオンリーダーであり、ステータスです。その老舗さんがぎょうさんKICSに参加してくれはった。これはKICSの仕組みを認めてくれたということで、とてもうれしかった」と樋爪さんは笑みを浮かべて語ってくれた。
KICSが手がけているIT事業
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| KICSの協議会の主要メンバー(前列:野田輝男さん、後列:左から今中輝敏さん、樋爪保さん、井上恭宏さん、小林満さん、今西知夫さん、石原尚行さん) |
■カード一括処理事業
カード一括処理事業は、(1)クレジットカード一括決済、(2)デビットカード一括決済、(3)クレジットカード共同販促(カードピアキャンペーン)、(4)ポイントカード事業、(5)KICSカード事業からなる。年間取扱高が130億円を超えるカード一括処理事業は、KICSの看板事業だ。
(1)クレジットカード一括決済事業の狙いは、27クレジットカード会社との一括契約による機会損失の回避、加盟店手数料の削減、月のカード決済金振込回数の倍増による資金繰りの改善だ。
従来は、個店が単独でクレジットカード会社と加盟店契約を結んでいたため、多くても4~5社程度としか契約することができなかった。そのため、クレジットカードの非取扱いが原因で、顧客満足度が下がったり、機会損失が生じていた。また、単独での経済力が弱い個店は、クレジット取扱高の高い大手資本に比べて売り上げに占める加盟店手数料が高く設定されていた。加えて、クレジット決済金の入金が月2回であったことが資金繰り悪化の一因になっていた。
そこで、1992年、クレジット契約時に個店の代表契約者となる組織としてKICSを設立した。これで契約形態が簡素化し、個店はKICS参加と同時に27社のクレジットカード会社と加盟契約を結べるようになった。また、従来は1個店と1カード会社の加盟契約だったのが、KICSを介することで、各クレジットカード会社は1300個店との加盟契約になった。その結果、スケールメリットを活かし、個店が支払う加盟店手数料を従来より削減できた。さらに地域活性化に理解のある地元銀行3行(京都銀行・京都信用金庫・京都中央信用金庫)の協力で、カード会社からの入金をKICSの統一口座に集中した。各参加個店への入金は当座貸越を活用することで月4回に倍増し、個店の資金繰り改善に寄与している。
約1300のcat端末で処理された決済データはKICS決済センターを経由し、一旦NTTデータのCAFISを通って、各カード会社にオンライン配信されている。KICS設立当初はアナログ回線であったため、一度の処理に約40秒を要し、配信方法もバッチ処理だった。現在はADSL回線を使用しているため、決済時間は4.5秒にまで短縮されている。
(2)デビットカード一括決済事業も同様の仕組みによって運営されている。
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(3)カードピアキャンペーン事業は毎年10月、クレジットカードの利用を促進するために行なう販促イベントだ。クレジット決済データがCAFISを通過する際に6ケタの処理通番が印字される。そこで下1ケタに7がでれば、その場で購買金額の20%がキャッシュバックされるという抽選が目玉だ。費用はカード会社とKICS参加組合が折半する。担当者の小林満さんは「毎年10月になると10%ぐらいクレジットの利用額が増えるんですよ」と愉快そうに話す。
(4)ポイントカード事業では、地域共通ポイントカードとして、「きょうとPointカード」を発行している。一枚の磁気カード上でマルチIDを管理しており、複数枚のポイントカードが一枚に同居している。「クレジットカード・デビットカード客だけでなく現金客へのサービスもしっかりやるということで始めました」(担当の井上恭宏さん)。
(5)KICSカード事業では、DCカードと提携し、KICSのオフィシャルクレジットカードを発行している。個店のポイントカードとしても利用できる機能が付加されているとのことで、年会費は永久に無料。昨年11月からスタートした。現在は発行枚数が1000枚前後で伸び悩んでいる。担当の井上さんは「カード自体のプレミア性を高めて拡販を目指したい」と考えている。
■物流経費合理化事業
物流経費合理化事業は、(1)宅配荷物送料一括処理、(2)宅配代引経費一括処理からなる。
(1)宅配荷物送料一括処理事業の狙いは、クレジットカード一括決済事業のアイデアとシステムを応用した、宅配便送料の大幅削減だ。
ヤマト運輸、佐川急便と提携を結ぶ。こうすることで、クレジットカードの場合と同様、個店連携によるスケールメリットが出て、宅配便送料の経費を削減できた。また、参加する1000以上の個店の宅配データは、宅配会社センターからKICS決済センターに一括送信され、KICSは全参加個店の送料を一旦まとめて運輸会社に支払う。KICSはクレジットカード一括決済事業のシステムを利用し、カード会社からKICS統一口座に送金された金額から各参加個店の宅配便送料を天引きしてから、各口座に送信している。その結果、運輸会社にとっては、1000店舗以上への請求書発行業務や集金業務の手間から解放されることとなり、一層の送料削減が実現している。
(2)宅配代引経費一括処理は、送金一括処理を行なうことにより、運輸会社の事務を軽減し、結果として大幅な経費削減を実現している。
2001年の時点で21万個であった宅配取扱い個数は、2005年現在、約2倍の40万個に増えており、事業規模は大きく拡大している。
KICSの事業収益は、クレジットカード一括決済事業と宅配荷物送料一括処理事業から生み出されている。この収益をインターネット事業やセキュリティー事業、新規サービスに投資している。
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■インターネット事業
インターネット事業では、主にオンラインショッピングモール「きょうとウェルカム」を運営するとともに、サイトの周知活動のため、メールマガジン「おじゃまはんどす!」の発行、各商店主が語った「よもやま話」を掲載している。「モノ売りの情報だけでなく、タダで、なおかつ楽しい情報が喜ばれるんです」(きょうとウェルカム担当の野田輝男さん)。
現在はひと月に300万件のアクセスがあり、参加個店にとっては、単体でサイト運営を行なうよりも、顧客のリーチが期待できる。中でもこまめに商品情報を書き換えたり、ページを更新している店舗ほど業績が好調だという。
きょうとウェルカムでの販売額は、2001年には4千万円だったが、2005年現在では約3億円に達している。大きな成長を遂げたが、今後もさらなる発展を見据えている。
メールマガジン担当者の石原尚幸さんによれば「ウェルカム自体はまだまだ認知度が低い。毎月のメールマガジンでディープな京都を取り上げながら、周知活動を行なっていきたい」とのことだ。
■セキュリティー事業(計画検討中の事業)
KICSでは治安のよい街づくりのために、セキュリティ事業に重点を置いている。その一環として、現在、参加組合の四条繁栄会商店街振興組合が実施している防犯カメラを広く設置していくことを検討している。ただし、課題もある。プライバシー問題だ。消費者からではなく、むしろ個店からの懸念の声が多い。録画されたデータはNTTデータセンターで厳重管理され、二人以上で暗証番号を入力しなければアクセスできないのだが、理解を得るにはもう少し時間がかかりそうだ。
担当の今中輝敏さんは「KICSはメリットを感じる個店しか加盟していません。だからこそ、ここまで発展した。しかし、防犯カメラとなると、個店単位ではなく通り単位での加盟となりますから、そう簡単ではないんです。ただ、テロ事件等の報道によって、反対する声が減少しているのも事実です。じっくりと取り組んでいきたいと思います」と力強く語った。
KICSの組織形態
設立当初から任意団体として活動してきたKICSは、経済産業省の指導のもと、2006年6月以降、日本初の事例として、日本版LLC(Limited Liability Company)での法人化を目指している。任意団体のままでは今後事業の発展に限界があるためだ。当初は株式会社化を模索していたが、持ち株比率に応じて発言力に差が生じる株式会社制度は、「公平」を理念とするKICSとは相容れないとの判断を下したという。内部ルールを自由に策定でき、内部留保が可能なLLCを選択した。
しかし、LLC検討担当者の今西知夫さんはきっぱりと課題も指摘する。「法人として独立する以上、今までのように手数料の差益、送料の差益によって自然と計上されてきた収入に甘えていてはダメ。シャープな経営感覚をもった人間が、資本を効率的・効果的に運用していくことが求められます」。
主要メンバーは一同、今後への期待とともに、課題への取り組みを真剣に考えているようだった。
「何で入らへん人がおるんやろ」と名産店主
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| KICS参加個店ぎぼしの上田父子(右:父の上田敬治さん、左:息子の上田昌太郎さん) |
同社はKICSの、(1)クレジットカード一括決済事業と(2)物流経費合理化事業、(3)インターネット事業の三つに参加している。KICSの熱烈な支持者なのだが、決してお付き合いとしてではなく、全ての事業において明確なメリットがあるから加盟している。
父の敬治さんは「何で入らへん人がおるんやろ。入りはったらよろしいのに」とポロリ。その理由を詳しく尋ねた。
■物流経費合理化事業の参加メリットについて
「まず何と言っても、物流によってどれだけ地方のお客様とのお取引が伸びたことか。特に関東・九州を中心にですね」(上田敬治さん)。
“ぎぼし”は名産店だけにお土産として宅配を希望する顧客やお得意先からの注文が多く、宅配便の取扱い個数が多かった。KICSの物流事業に参加する以前は、関東までの送料がおよそ1500円程度かかっていたが、現在は850円程度と約半額強まで削減されている。「あのお店は宅配送料が安い」ということでリピーターも増えていると言う。
■クレジットカード一括決済事業の参加メリットについて
クレジットカード一括決済事業の参加メリットとしては大きく三つあるとのこと。
まず一つ目は加盟店手数料の削減だ。KICSに参加するだけで経費が削減されるとあって、「お得感」は高いようだ。
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| KICSの原点、1,300店舗をつなぐ「cat端末」 |
三つ目は、KICSを介することで、従来では大手3~4社との契約だったものが自動的に27社との契約になることだ。この効果はカードの非取扱いによる機会損失の防止だけに止まらない。
「何でもいいからカード持ってまへんか、という具合にお客様とのコミュニケーションが増えたんです。それから、もし提示されたカードがエラーになっても、他に何かカード持ってまへんかという具合に、困ったときに代替もできるようになったんです」(上田昌太郎さん)とのことだ。
■インターネット事業の参加メリットについて
「よくあるヴァーチャル・ショッピングモールは自社サイトの運営が業者まかせになってしまうことが多いんですが、きょうとウェルカムは自分でサイト変更もできるし、とっつきやすいです」と語る上田昌太郎さん。長年受け継いできた暖簾(のれん)を掲げる以上、それがたとえオンラインショップであろうともこだわりを通したいということなのだろう。
こだわりを通す“ぎぼし”はきょうとウェルカム内のサイトだけでなく、自店独自のサイトも運営している。サイトの併用について、配達日・時間の指定などきめ細かなサービスは独自サイトでなければできないが、顧客のリーチを考えた場合には、きょうとウェルカムというポータルサイトに出店しているメリットは大きいという。
「行政としても支援のしがいがある」と京都市
KICSは1997年、2002年と過去2度にわたり大きなシステム更新を行なった。設立当初のシステム構築を含めれば、3度にわたり多額の資金を必要としてきた。そのたびに補助金交付によって資金面のバックアップを行なってきたのが京都市だ。92年の設立当初は全額の5000万円、第2次システム更新時にも全額の1億円、第3次では半額の5000万円を補助した。
だが、全国の自治体で財政規模が縮小する傾向にあるなか、京都市でも財政運営が厳しさを増し、補助金政策にも見直しが進められている。従来の一律的な補助金支援を脱却し、明確な投資対効果のもと、ポートフォリオを組んで効果的に支援していくことが求められているという。
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| 京都市産業観光局 商工部商業振興課の倉橋克幸さん |
KICSはクレジットカードの決済経費、物流経費の差益によって独自に財源を獲得している。その結果が第3次システム更新時における補助金の減額につながっている。資金的に行政から自立しはじめているのだ。
また、KICSの参加個店が増加しているということは、確実に個店がメリットを感じているからで、行政も注目していると倉橋さんは語る。KICSのひとり立ちを楽しみにしつつ、今後も資金面に限らず様々な支援を続けていきたいという。
昨年度京都は入洛観光者数が4500万人を突破し、4年連続で最高記録を更新している。その日本一の観光都市では、恵まれた環境にあぐらをかかず、情報化を通して個店をつなぎ、スケールパワーを活かして京都商業を活性化しようとする取り組みが行なわれている。
樋爪さんは、「京都で商業を営む個店のために、より強固な仕組みを作って、事業のアウトソーシングなど第4次、第5次の発展を進めていきたい」と力強く語った。
参加する個店に対して、連携することによって得られる明確な利益を示し、提供し続けてきたことが、KICSの発展を物語っている。
(慶應義塾大学政策メディア研究科修士課程 太田正道)
参照資料:KICS事業資料
KICSホームページ
KICS10年のあゆみ
評価と課題:「煩雑な業務処理をミドルウエアが吸収」
全国の地方都市では、郊外のバイパスに沿ったショッピングセンターが客を奪い、旧来の中心部の商店街はさびれる一方だ。別名「シャッター通り」と言われ、赤字になった商店が虫食い的に、場所によっては軒並み、店を閉めている。
こういう傾向を止めるための方策、たとえば商店街独自のポイントカードの発行とかイベント、さらに映画制作のプロダクションと組んで映画を作ったり・・・と様々な工夫をしている。しかし、長期低落に歯止めをかける特効薬にはなっていない。
その中で、きょうと情報カードシステム(KICS)が実現したことは実にユニークだ。
クレジットカードにせよ、様々なサービスは、個店や個客といちいち取引していては、業務処理が煩雑で儲からない。結局、規模の大きなデパートとか団体とかと取引する方が取引額に対してのコストが安くなる。そこで、手数料も、小口は高く、大口は安く設定する。
これを逆手に取ったのがKICSだ。まるで、OS(オペレーション・システム)とアプリケーションソフトの間に介在するミドルウエアのように、両社の間の業務処理を合理化することで、存在価値を示している。
「うまいところに目をつけたな」――が、私がこの事例を知った時に思った感想だ。
しかし、システムを設計し、加盟店を増やしていくことは、そんなに簡単ではなかったと思う。樋爪氏という、システムに強い人材がいたことは、重要なポイントだ。
また、京都は下着のワコール、システム制御のオムロン、ゲーム機の任天堂、あるいは半導体パッケージで世に出た京セラなど、個性的な企業が多い土地柄で、イメージとは逆に進取の気象に飛んだ人たちが多いのも特徴だ。
そうした要因に恵まれて、規模を拡大したのだが、その後の展開も面白い。宅配便の業務処理を集約したのは、クレジットカードでの成功をそのまま転用したからだ。
コンビニ・チェーンもスーパーも最新の情報システムで購買、商品補充、決済などの業務を支えている。商店街の個店を支えるそうしたサービスがあってもいいはずだ。
そうしたところに切り込んで成功したKICSだが、さらに様々なチャレンジをしてほしいと思う。パパママストアを支えるプラットフォームとして、このようなシステムが、全国に広がることを期待したい。
そういう意味でも、KICSが任意団体から日本版LLCに脱皮して、力強く前進してほしいと思う。
(日経メディアラボ所長/慶應義塾大学大学院特別研究教授 坪田 知己)
この記事は、日経デジタルコアとCANフォーラム(地域情報化を推進する人々のための情報交換・交流を目的とした非営利団体)が共同で執筆しました。
2005-9-01 カテゴリー : 地域情報化の現場から











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